【ぶんか】「八番札所長谷寺」は 「西国観音巡礼」での 始まりの お寺
2021/07/28
N2
「八番札所長谷寺」に お参りを しよう
「西国観音巡礼」は この お寺から 始まった
長谷寺… © Charlie_or_Y-N クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(表示4.0 国際)
1300年前の 718年に、徳道上人という 人が 長谷寺を はじめました。
徳道上人は、閻魔様から 極楽へ 行くための 通行証である「ご宝印(御朱印)」を もらって 帰りました。
このことを きっかけに、「西国観音霊場」が 始まりました。
しかし当時の 人には 受け入れられませんでした。 270年後の 988年に 花山法皇が もう一度「西国観音霊場」を 始めました。
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一番札所だった 時も ありました
花山法皇が もう一度「西国観音霊場」を 始めたあと、京都や 奈良など 近畿地方にいた プロの 仏教の 関係者(修行僧や 修験者)が 観音巡礼を やっていました。
日本の 794年から 1100年代の 終わりまでを「平安時代」と 呼びます。 この
平安時代が 終わるころ、園城寺(三井寺)という 寺に「覚忠」という 名前の 僧が いました。
▼園城寺(三井寺)
覚忠は、「西国観音巡礼」を 始めた 徳道上人ゆかりの お寺である 長谷寺を、一番目の 札所に しました。
また覚忠は 京都の 南部の 宇治にある「三室戸寺」を 三十三番札所に しました。
▼三室戸寺
その後 1400年ごろから 一般の 人の 巡礼が 増えてきました。
そして西国巡礼は 現在のような 巡り方に なりました。
一番札所は 紀伊半島の 南部にある「那智山青岸渡寺」、岐阜県にある 「谷汲寺」が 三十三番札所に なりました。
注)現在「園城寺」は十四番札所、「三室戸寺」は十番札所に なりました。
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長谷寺の 魅力
建物の 魅力
本堂
仏教では その寺で 一番 尊敬される 観音様の 像を 本尊と 呼びます。
そして本尊を 置く場所を 本堂と 呼びます。
長谷寺の 本堂は とても大きく、日本で 一番 大きい 木でつくられた 本尊を 置いています。
その他、有名な 京都の 「清水の 舞台」に負けないくらい 素晴らしい 「舞台」が あります。これは「国宝」です。
この舞台からは、お寺の 全体が 見えます。
また、日本の 天然記念物である 山や 森も 見ることが できます。とても 美しい 景色です。
399段の 登廊(階段回廊)、仁王門など
仁王門から 本堂までの あいだに、399段の 長い 階段が あります。この階段には 屋根が 付いています。
これを登廊と 呼びます。
重要文化財とは、日本が 選んだ、価値のある 文化財の ことです。
仁王門も 日本の 重要文化財です。
この階段は、石で できた 階段です。 ゆるやかな階段なので 登りやすいです。
階段を のぼる 途中で、春も 冬も ぼたんの 花が 見えます。 そして左側には 国宝の 本堂を 見ることも できます。
階段を 歩いて 登ることが 難しい 人は、
入口で お寺に 話してみましょう。 お寺の 人が 本堂の そばまで 車で 送ってくれます。
仏像の 魅力
本尊十一面観音立像
本堂に入ると 右側に 本尊十一面観音立像が 見えます。
この仏像は「長谷寺式十一面観音(長谷型観音)」といいます。
木造の 観音様の なかでは、日本で 一番 大きいです。
大きさは 10メートル以上 あります。
神奈川県 鎌倉市の 「長谷寺」には、 とても そっくりで「うりふたつ」と いわれるほどの 観音様が いらっしゃいます。
▼鎌倉市の 「長谷寺」
花の お寺としての 魅力
長谷寺は「牡丹の 長谷寺」と いわれるほど、 牡丹が きれいに たくさん咲くことで 有名です。
などなど、季節によって いろいろな 花が 咲くので、
「花の お寺」としても 有名です。
牡丹
4月中旬から 5月上旬ごろ、 登楼の まわりに 赤や ピンクの 牡丹の 花が 咲きます。
この お寺には「花のお守り」という、牡丹の 花の かたちを している お守りも あります。 これは 普通の お守りとは 少し 違います。
ちなみに、鎌倉にある長谷寺も「牡丹の長谷寺」として 有名です。
桜
4月中に 少しづつ 時期を ずらしながら、
「しだれ桜」「そめいよしの」「奈良八重桜」などの 桜を 見ることが できます。
寒牡丹
11月中旬から 翌年の 1月初旬まで、寒牡丹を みることが できます。
雪で つぶれないように 笠を かぶせます。笠の 下で いっしょうけんめいに 花を 咲かせます。
春の 牡丹とは 違った 姿です。
お参りを した後の 楽しみ
山門を 出ると、ゆるやかな 参道に 門前町が続きます。
山門とは お寺の 門のことで 参道とは お寺から 続く 道の ことです。
この ちかくでは おいしい おかしや 食べものを 楽しむことが できます。
草もち(草やきもち)
草もちは、あんこの 入った よもぎの もちです。
もちの 両面を 焼いている ことが 特徴です。
山門から 一番 近い 場所にある 「白瀧屋酒店」では、杵 と 臼で もちを つくっている ところが 見られる 時も あります。
参道を もう少し 下がった 場所にある、「総本家寿屋」という 名前の お店も とても おいしいです。
長谷寺の ホームページには、参道を もう少し 下がったところに ある「寶園堂」という お店が 紹介されています。
その他の デザート、食事
日本には 葛という 名前の 食べ物が あります。
葛は 植物からつくった 粉です。
「吉野葛」を 使って 作った「くずもち」や、奈良名物の「柿の葉寿司」を 食べることが できます。
長谷寺への 行き方(公共交通機関利用)
名古屋からは
- 近鉄名古屋線・大阪線利用で 2時間30分程度(乗り換え含む)
- 名古屋~名張 近鉄特急 1時間40分
- 名張~長谷寺 約20分
京都からは
- 近鉄京都線、大阪線利用で 1時間30分程度(乗り換え含む)
- 京都~大和八木 近鉄特急 約50分
- 大和八木~長谷寺 約10分
大阪(大阪難波)から
- 近鉄難波線、大阪線 約1時間(乗り換え含む)
- 大阪難波~大和八木 近鉄特急 約30分
- 大和八木~長谷寺 約10分
関東や 他の 地域から 行く場合は、 名古屋、京都、大阪までの 経路も 考えてください。